特別支援学校の教室不足に3億余予算つく

11月に行われた県知事選挙で、「冷たい県政」の典型として指摘したうちの一つ、特別支援学校の教室不足について、ようやく校舎増築の予算がつきました。切実な現場の願いです。みなら特別支援学校に2階建ての新校舎が増築されまる計画です。まだまだ課題は多いのですが、重要な一歩です。

2月15日付愛媛新聞は、知的障害対応の「みなら特別支援学校(東温市)の校舎整備に3億1,558万円を計上。校舎を増築し、2020年4月の開設を予定する」と報じました。これまで「クラス数などに対して約10教室が足りていない。1教室を2クラスで共用したり、実習を行う特別教室を普通教室に併用したりしてきた」実態があったことも紹介しました。(写真はGoogle地図・愛媛新聞記事の一部によるコラージュ)

11月の知事選挙で、私は特別支援学校の教室不足の現状と課題を以下のように訴えていました。引用カッコ内は、愛媛新聞からの8項目アンケートのうち「県立学校の再編」問題に答えたものです。(回答期限2018/11/2に回答)

【和田宰氏(無所属新)地域の声聞き慎重対応】県立高校においては少子化の影響で、ようやく2クラスを維持している高校がある。今治北高大三島分校のように分校化という形で存続している高校もある。県立高校の存続発展に関しては、地域における産業活性化や若い世帯の定着を図ることが急務であるが、子どもが高校生世代に至るまでの年数も考慮しなくてはならない。いずれにせよ、地域の声、保護者の声などに耳を傾け、慎重に対応すべき問題である。一方、県立特別支援学校においては、知的障害特別支援学校の大規模化が著しい。特別教室、作業教室などを転用して教室に使ったり、2学級に分けるべきところを1学級にしたりしている。また、トイレ設備の不足や、避難スロープがない、安全に教育活動ができる体育館にする必要があるなど、課題が山積している。分校方式も含め、改善が急がれる。」(愛媛新聞2018年11月16日付記事から)

いっぽう現職の中村時広氏は、このアンケートでも、「第3ステージ」と称した選挙政策抜粋でも、特別支援学校の教室不足の実態や課題には触れていませんでした。

【中村時広氏(無所属現)より良い教育環境 主眼】地域とともに歩んできた高校が、生徒数の減少に伴い、再編されることはつらい現実である一方、生徒の立場から見ると、同級生や先輩・後輩がおらず、大人になった時のかけがえのない財産である仲間が少ない環境となってしまうことも課題である。このため、生徒数が減少し過ぎた場合には、再編整備も視野に入れざるを得ないと考えている。しかしながら、学校が地域の拠点であることを踏まえ、地域と学校が一体となって魅力ある高校づくりを強力に進める場合には応援していく必要がある。このため、県教育委員会においては、学校を維持するための必要入学生徒数の基準を公表し、2年連続でこの基準を下回っても、3年目に上回ればさらに3年間を猶予期間として、高校の魅力を向上させ、入学者増加に取り組むことを可能としている。地域にとっても生徒にとってより良い教育環境を提供することを主眼に、教育委員会とも連携して必要な支援を行いたい。」(愛媛新聞2018年11月16日付記事から)

また、田尾幸恵氏は、短く以下の内容でした。

【田尾幸恵氏(無所属新)民間活用し思いを残す】思いだけでは無駄が起きる。新居浜市も若宮小学校(閉校)が上手に地域の場に生まれ変わった。また、とあるリフォーム会社の事務所には、旧小学校の靴箱がおしゃれにディスプレーされている。思いの残し方はいっぱいある。工夫だ。民間にはたくさんの知恵があるので、官民が上手につながればと考える。私ならすぐ上手につなぐ。」(愛媛新聞2918年11月16日付記事から)